土地建物の相続、賃貸経営、不動産投資の問題は実績豊富な弁護士事務所にご相談下さい

解決事例

時間的・金銭的コストを抑え、建物明渡・賃料回収を実現した事例

お悩みの問題:家賃滞納立退・建物明渡
担当弁護士:村岡 つばさ

事例

ご依頼者は、不動産の賃貸トラブルの件で当事務所にご相談に来られました。
お話をお伺いしたところ、長期間、知人に不動産を貸しているが、賃料がほぼ払われていないため、不動産の明渡しと、賃料の回収を行いたいとのことでした。

解決までの道筋
ご依頼者様自ら、何度も督促を行いましたが、相手方の対応が変わらなかったという経緯もあり、当事務所にご依頼いただき、交渉を開始することとなりました。

弁護士名での内容証明郵便を発送し、交渉を行ったところ、相手方より、明渡しの猶予と、未払賃料の分割払いの打診がありました。ご依頼者様とも協議の上、取り決めた賃料を遅れることなく支払うことを条件に、一定期間の明渡しを猶予する旨の合意を相手方と取り交わすこととなりました。
その後、賃料が振り込まれるようになり、また、約束の期限通りに建物明渡しがなされ、無事に案件解決となりました。

解決のポイント

既に他の解決事例でも記載されていますが、建物明渡を訴訟にて実現しようとする場合、かなりの時間的・経済的コストがかかるため、これらのコストも視野に入れ、方針を検討する必要があります。
また、明渡しの問題だけでなく、未払賃料の問題もある場合、どこに重きを置いて交渉を行うのか、という点も重要です。
家賃未払を理由に建物の明渡しを行う場合、賃借人に何らかの経済的問題があるのが通常ですので、裁判を行った場合の回収可能性も視野に、交渉を進める必要があります。

本件では、ご依頼者様のニーズを確認した上で、①建物明渡しを最優先に交渉を行う、②賃料については、可能な限り満額の回収を目指すが、①を実現するための交渉材料として、減額・分割払いも検討する、という方針で進めることとなりました。①については、すぐに不動産を利用する予定はないとのことでしたので、ある程度の明渡し猶予も視野に、交渉を行うこととなりました。

交渉開始当初、相手方も何かと理由をつけて、任意の明渡し・賃料支払を拒否する旨の回答を行っていました。しかし、交渉を続けていく中で、いずれも賃借人の経済的な問題が背景にあることが分かりました。その点を踏まえて交渉を継続した結果、相手方より、一定期間の明渡し猶予、賃料の分割払いの提案があり、スムーズに合意に至ることができました。

なお、今回は長期間賃料が支払われていない事案であったため、特に問題になりませんでしたが、賃料未払を理由に賃貸借契約の解消、その後の明渡しが認められるかは、未払賃料の額、期間、経緯等により異なります(明渡しが認められないこともあります)。

※本事案は当事務所でお取り扱いした事案ですが、関係者のプライバシー保護等に配慮し、事案の趣旨を損なわない範囲で事実関係を一部変更している箇所がございますのでご了承下さい。

関連する解決事例

前の事例へ 借入がある被相続人が居住していた不動産について相続財産管...
次の事例へ 自殺や孤独死等があった不動産において、売買や賃貸の際にど...
解決事例
一覧へ戻る